ニットブランドである【AND WOOL:アンドウール】にとってウールは欠かせない存在です。
普段扱っている毛糸がどのように生まれるのか、素材の大元でもある「羊」と触れ合うことで学ぶべく、先日は地域のNPO法人さんや牧場さんにご協力をいただいて、羊の毛刈りを見学・体験してきました。このときに刈った毛は、ここから毛糸にするために様々な加工をしていきます。
今回は、その最初の作業となる羊毛のごみ取り作業をスタッフみんなで行ったので、その様子をご紹介したいと思います。 

●羊の毛は繊細な「天然の繊維」

前回の記事でご紹介したように、私たちは5月に、アトリエ近くの牧場にご協力いただいて、羊の毛刈りを体験しました。春には毛が伸びきって、こんなにモコモコの状態になっている羊。

 

 

それをこんなふうに、毛を刈り上げてあげます。

 

 

刈った羊毛は、新聞に巻いたり布袋に入れたり、日光に当たらないようにして保管しておきます。天然繊維ですから、光が当たらないようにしておかないと、酸化したり変色したりと、劣化が進んでしまうからです。

 

 

牧場のすべての羊を、一頭一頭毛刈りするのはなかなかの重労働です。すべての羊の毛刈りが終わるまで、私たちが作業をお手伝いした日に刈った羊毛も、牧場でそのようにして保管されていました。

 

●根気のいる羊毛のごみ取り作業

そしていよいよ今月、羊毛を糸にするための、次のステップに進みました。それが、刈った羊毛に絡みついている草や泥、砂を取り除く「ごみ取り」の作業です。

人の手で、1つ1つ根気よくごみを取り除いていきます。糸を作っている人は、この作業が非常に大変だと、口を揃えて言います。大きな工場であっても、ある程度はこれらの作業は手作業で行われているようです。

そこで今回、私たちスタッフも、このごみ取り作業を実際に体験してみることにしました。

 

 

羊毛には、羊の脂がたっぷりと付着しているので、作業中は手が羊の脂でテカテカ・ギトギトになりました(笑)でも実は、羊の脂はとても貴重な高級品でもあります。人の肌にも非常に良いということだったので、気にせず作業に没頭しました。

ネットを敷いて、細かいゴミが下に落ちやすいように工夫して作業をしました。

 

●素材に対するありがたさや愛おしさが増す体験

村松も根気強く頑張っていましたが……。

 

 

やっぱり、みんなでやるほうが早いです(笑)

 

 

写真だけでは、あまり作業の大変さが伝わらないのではないかと思いまして(笑)動画も撮影してみました。よろしければぜひご覧ください。毛に絡みついたごみを取る作業には、とても根気がいるということがよりおわかりいただけるのではないかと思います。

 

 

どんどんきれいになっていく羊毛を見ているのはとても楽しかったのですが、実際の作業は聞いていた以上に大変で、私たちが普段使っている糸の背景にこんな作業があったのかと、改めて生産者の方に頭の下がる思いがしました。

この作業を体験させていただいたことで、これから素材に向き合うときには、そのありがたさや愛おしさをこれまで以上に感じられそうです。

今回も、大変貴重な経験をすることができました。

このようにしてきれいにした羊毛は、ここからさらに脂を取り除く「染毛」という作業へと続いていきます。その話は、また次回に。次はどんな体験ができるのか、私たちもとても楽しみです。

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